著作権・商標・AI規約・フェイク画像のリスクまで徹底解説!
生成AI(Generative AI)で、文章や画像、動画を高品質に生成できる時代になり、デザイナーやマーケター、ブロガーや企業担当者まで、幅広い人が活用しています。
しかし、AI画像は「自由に使えるわけではない」という点を正しく理解している人は多くありません。
特に初心者は、「著作権/肖像権/商標権/AIサービスの利用規約/データ学習の仕組み」など、知らないと違反してしまう落とし穴が非常に多いです。
この記事では、AI画像利用に関して「最初に絶対に知っておくべきこと」を網羅的に解説していきます。
生成AI画像の基本理解:そもそも「著作権フリー」ではない
AI画像は「完全にゼロから作ったものではない」
生成AIは、膨大な画像データを学習して特徴量を抽出し、それを元に新しい画像を「生成」します。
つまり、AIがゼロから白紙に描くのではなく、学習データの影響を強く受ける事となります。
【初心者が特に誤解しがちな3つの勘違い】
・AI生成だから著作権フリー → ×
・AIが書いたから商用利用OK → ×
・AIだから人気キャラ風でもセーフ → ×
なぜ著作権が絡むのか?
AIは、学習データに基づいて生成しているので、構図や色、形やスタイルが元画像に近い場合、著作権侵害に該当する可能性があるためです。
有名キャラクター・作品・芸能人を「連想」させた時点で危険
AI初心者がやりがちなNG例について!
AI初心者が、最もやりがちなNG例をご紹介します↓
【NG例】
・ジブリ風
・ディズニー風
・ピクサー風
・鬼滅の刃っぽいキャラ
・ワンピースに出てきそうなキャラ
・有名人そっくりの美女・イケメン画像
これらは全て「著作権侵害/肖像権/パブリシティ権」の可能性が高く、SNS投稿ならまだしも、商用利用はほぼアウトです。
AIごとに「商用利用ルールが全く違う」ので要注意
生成AIのサービス毎に存在する商用利用ルールを確認しよう!
生成AIサービスは、商用利用ポリシーがバラバラです。
ここを理解していない初心者が非常に多いです。
■ 商用利用が比較的安全なツール
・Adobe Firefly:クリーンデータ学習。商用利用可。企業推奨。
・Canva(一部AIモデル):利用条件あり。
・OpenAI(DALL·E):商用利用OKだがガイドラインの遵守が必要。
■ 商用利用に注意が必要なツール
・Stable Diffusion(モデル次第でNG)
・Midjourney(無料ユーザーは商用利用不可)
・各種ローカルモデル(学習データが不透明)
■ 必ず確認すべきポイント(超重要)
・商用利用が許可されているか
・生成物の権利の扱い(著作権の所在)
・禁止事項(有名人/偽情報/ブランドロゴなど)
・学習データの透明性
・免責条項(責任が利用者側になるケース)
AI生成画像には「著作権が発生しない」ケースが多い問題
実はAI生成画像には著作権が発生しないケースが多い?
実は、AIが完全自動で作った画像には「著作権が付かないケースが多い」という事実があります。
■ 著作権が付かないと何が問題?
・他人に盗用されても保護されにくい
・商標出願などの権利化が難しい
・ブランド価値を守りにくい
■ 著作権を持ちたい場合は?
AIの生成工程に「人間の創作性(構図・加工・修正など)」が必要です。
商標(ロゴ)をAIで作るのは非常に危険
商標(ロゴ)をAIで作る場合は注意が必要!
AIに「ナイキ風ロゴ」「スタバ風ロゴ」と指示すると、商標権侵害になり得るデザインを生成する場合があります。
【商標権侵害が特に問題になる場面】
・企業ロゴ制作
・商品パッケージ
・チラシや広告のデザイン
・YouTubeサムネイル
・ECサイトやLP(ランディングページ)
知らずに使うと高額な賠償請求につながるため、AIでロゴ作成は極めて慎重にすべき領域です。
フェイク画像(誤情報)として悪用されるリスク
生成AIの発達による2つの問題
生成AIの発達により、実在するように見える「リアル写真風画像」が簡単に作れるようになりました。
これは、大きく2つの問題があります。
① 誤情報の拡散
・政治家の偽写真
・地震、災害、事故の偽画像
・企業に関するフェイク写真
SNSで瞬時に拡散され、社会的問題となる恐れがあります。
② ディープフェイクの悪用
・芸能人のフェイク画像
・他者の名誉を害する写真
・なりすまし
AI初心者には「悪意はなくても知らずにNG画像を投稿する」ケースが多いため、リアル写真風生成には特に注意しましょう。
AI画像公開時に「AI生成」と明記するべき理由
AI画像利用時はAI生成画像であることを明記しよう!
特に以下のケースでは「AI生成画像であることの明記」が推奨されます。
【明記すべき場面】
・ブログ
・企業サイト
・メディア記事
・SNSでの発信
・広告クリエイティブ
推奨される表記例は、以下のようなものが挙げられます↓
「※本画像はAIツールにより生成した画像です。」
「※一部AI生成画像を含みます。」
これにより、「誤情報の防止」「著作権・透明性の担保」「広告審査の通過率向上」が期待できます。
【初心者向け】安全なAI画像利用チェックリスト
AI画像利用のチェックリスト!
以下をすべて意識するだけで、AI画像利用のトラブルを回避できる可能性があります。
✔ ツールの利用規約を必ず確認
✔ 商用利用の可否を把握
✔ 有名キャラクター・有名人に似せない
✔ 商標・ブランドロゴを模倣しない
✔ リアル写真風の偽情報生成を避ける
✔ 公序良俗に反する内容は生成しない
✔ 公開時は「AI生成」と明記
✔ 高品質なクリーンモデル(Fireflyなど)を使う
✔ 完全自動任せではなく、自分で構図・加工で創作性を加える
✔ 商用利用の場合は法務チェックを行う
✔ AI画像は“著作権フリー”ではない認識を持つ
✔ 企業案件や広告では特に慎重に取り扱う
AI画像は便利だが「正しいルール理解」が必須
知識を付けてトラブルを回避しよう!
生成AIは、クリエイティブの可能性を大きく広げる一方で、知識が不足したまま使うとトラブルに繋がりやすいという特徴があります。
この記事で紹介したように、
「著作権/肖像権/商標権/利用規約/倫理リスク/フェイク画像問題」
を理解して利用することは、AI初心者にとって最重要ポイントです。
これらのポイントを守りながら、安心安全にAI画像を活用していきましょう!

